伝統×革新

Tradition and Innovation

伝統 011400年続く「京瓦」

日本最古の瓦は飛鳥寺が創設された6世紀から7世紀頃のものと考えられています。京都の風景写真に必ずと言っていいほど写っている京瓦。16世紀に方広寺の大仏殿を建造する際に全国から優秀な瓦職人が東山に集まって以来、現代まで続いてきました。京都で生産され「磨き(みがき)」と「燻し(いぶし)」という工程を経た重厚な輝きをもつ瓦を京瓦とよびます。

粘土を削る様子

伝統 02100年を超える窯元として

明治44年(1911年)創業の当社。日本建築に欠かせない瓦は、現在そのほとんどが機械による大量生産ですが、当社では今もなお昔ながらの伝統技法で瓦を造り続けており、その鬼瓦は、南禅寺や東寺、黄檗山萬福寺など日本を代表する名刹の屋根を飾っています。

瓦の木型

伝統 03伝統の継承

伝統の引っ掛け桟瓦で通商産業大臣賞を受賞した2代目 浅田良治を継いだ3代目 浅田晶久が、京瓦の伝統を継承しています。110年にも及ぶ伝統の継承は、2度の世界大戦だけでなく、オイルショックやバブル崩壊、リーマンショックに新型コロナウイルス感染症の世界的大流行など、様々な障壁を乗り越えてきた歴史でもあります。

復刻鍾馗

右:初代 浅田 徳三郎 作 左:3代目 浅田 晶久 復元

伝統 04次世代への技能提供

当社は、京都工芸繊維大学と共同で「シルクスクリーン方式を用いた高品位意匠瓦の開発」、「軽量瓦開発のための基礎研究」、「瓦の磨き工程による表面構造観察」など多くの論文発表に貢献して参りました。また現在も、当社代表取締役社長 浅田晶久が武庫川女子大学建築学科の非常勤講師として、次世代への技能提供を続けております。(2022年6月現在)

武庫川女子大学での授業の様子

革新 01「シルクスクリーン」で特許取得

当社は、着物の友禅染めに使われるシルクスクリーン技法を瓦製造に用いることで、特許(特許番号:6056031号)を取得しています。きっかけは京都工芸繊維大学とのコラボレーション。ある時学生さんにシルクスクリーンの技術を組み合わせられないかと相談を受け、そこから試行錯誤を経て技術を確立しました。インクも粘土でできており、伝統的な技術と新しい発想を用いて、現代の生活に溶け込む作品作りに取り組んでいます。

京瓦シルクスクリーンプランター

革新 02新素材“吸水京瓦コースター“の開発

京瓦に京友禅の技術であるシルクスクリーン印刷を施したコースターです。瓦板に泥状の粘土をインクとして使用するシルクスクリーン印刷を用いることで、様々な文様や絵を表面に描きデザイン性を高めました。京瓦は元来水をはじく性質です。しかし、コースターは水を吸収する必要があり、相反することへの挑戦となりました。当製品は珪藻土を一切使用せず、通常の製造工程の中で焼成温度や焼成方法を変えることで、水を吸水する京瓦コースターを完成させました。(令和2年 京都市活性化支援事業)

吸水京瓦コースター

革新 03京瓦チップ

京瓦チップは、廃材となった瓦および製造途中で傷ついてしまった瓦などを用いたリサイクル商品です。いぶし銀に光る京瓦チップは、外構や庭に高級感を与えるだけでなく、防草シートに頼らず雑草が生えにくい環境を作ります。当社の瓦製品または廃材となった古い瓦は、残留気泡により、防臭効果や消臭効果だけでなく、防犯効果も期待できます。

ファインコート京都丹波橋 石庭

革新 04-1SDGsの取り組み1

京瓦製造業
環境に優しい原材料
新商品/新素材の開発
廃材リサイクルの取り組み
伝統技術の継承

原材料は水と粘土だけのクリーンな素材、100年以上続く耐久性がありながらも京瓦チップという形でのリサイクルも可能です。

粘土と鍾馗

  • 8.働きがいも経済成長も
  • 9.産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 12.つくる責任つかう責任
  • 15.陸の豊かさも守ろう

革新 04-2SDGsの取り組み2

太陽光発電事業
クリーンエネルギー活用
遊休地の有効活用
CO2削減
脱炭素社会への取り組み

脱炭素がさけばれる以前の2010年から工場の屋根を活用したクリーンエネルギーの創出に取り組んでまいりました。

太陽光発電

  • 7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 11.住み続けられるまちづくりを
  • 13.気候変動に具体的な対策を
  • 15.陸の豊かさも守ろう

革新 04-3SDGsの取り組み3

不動産開発事業
京都らしい景観の維持
自然災害に強い建物の普及
雨水タンクを用いた水源の確保
廃材瓦(京瓦チップ)の利活用

創業110周年の記念事業として、地震に強い家づくりを得意とする三井ホームをパートナーに迎え、使われなくなった倉庫跡地に京瓦をふんだんに用いた京町家テラスを開発しました。

ファインコート京都丹波橋 バース図

  • 11.住み続けられるまちづくりを
  • 13.気候変動に具体的な対策を
  • 15.陸の豊かさも守ろう
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう

明治44年創業、京都伏見の瓦窯元

日本建築に欠かせない瓦も機械化が進み大量生産が主となり、熟練の技術を要する手作りの瓦は全国的にも姿を消していきました。現在では「京瓦」の伝統技術を受け継ぐ職人も数えるほどしか残っておらず、残念なことに現役で製品作りを行なっている京瓦鬼師は「浅田晶久」ただひとりとなっています。時代に逆行するように手作りに拘り続ける当社。当社の瓦や鬼瓦は、手作りでしか対応できない歴史的建造物の修復などに使用され、南禅寺や東寺、黄檗山萬福寺など有名社寺の屋根を現在も飾っています。今もなお昔ながらの方法で瓦を作り続けている当社は、伝統技術を受け継ぐ貴重な存在となりつつあり、全国の瓦産地から多くの若い技術者や職人が見学や勉強に訪れています。

浅田製瓦工場正面

瓦を作っている様子

京瓦ができるまで

  • 1.粘土の配合

    粘土の配合

    粘土の配合を行います。

    • 粘土の配合
    • 水合わせ
  • 2.粘土づくり

    粘土づくり

    粘土の水分調整を行います。

    • 箱詰め
    • 土練
  • 3.素地づくり

    素地づくり

    粘土を板状に加工し素地を作ります。

    • 荒地出し
    • 乾燥
  • 4.成型

    成型

    木型を使って大きさを合わせていきます。

    • 裏押し
    • 荒地出し
    • 水撫で
  • 5.磨き

    磨き

    模様を入れて磨いていきます。

    • 剣打ち
    • 磨き
  • 6.焼成

    焼成

    乾燥後に焼いて燻します。

    • 乾燥
    • 焼成